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【アイオア・ギャンブル課題】


最近、少しふざけた記事が続きましたので、

今回は少しだけ真面目に、

投資の役に立つ記事を書きたいと思います。

今回紹介するのは、アイオア・ギャンブル課題といわれる、

神経科学において、お金に関する合理性と非合理性を試す簡単なテストです。


【アイオア・ギャンブル課題とは?】


アイオワ・ギャンブル課題では、金融市場と同じように、

損失をできる限り少なく、利益をできるだけ大きくするのがゲームの目的となります。

実験に参加する被験者たち(プレイヤー)は、A~Dの4組のカードデッキの前に座り、ゲーム用のお金2000ドルを受け取ります。

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ブレイ ヤーはA~Dのうちどれか選択し、カードを1枚引きます。

カードには数字が一つ書かれていて、

その数字に合わせて、プレイヤーがお金を得たり失ったりする単純なゲームです。

・・・・

「さあ、賭け狂いましょう!」

・・・・



【LIAR GAME】

ただ、ちょっとだけ、

この4つのデッキには、プレーヤー達には知らされてないイカサマが仕込んであります。


Aを引くと一手ごとに100ドル受け取れます。

でも、時々一手で数百ドルの損を出すことがあります。

その結果、Aから何度も引いているとプレイヤーの手持ちのお金は減っていき、長期的には破産します。

Bも一手ごとに100ドル受け取れます。

Bは損をする頻度は更に低いのですが、 1発で1250ドル損をします。

A同様にBのみを引き続けると、最終的に破産するように仕組まれています。


CとDは、一手当たり50ドル得られます。

Cは時々少額の損が出ます。

Dは稀に250ドルの損がでます。

ただ、CとDは最終的にプレイヤーが得をするようになっています。


日本で行われた際のイメージ図がわかりやすいかもしれません。
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http://reha.cognition.jp/pdf/2010/page029.pdf


一般的なプレーヤーは、

最初は4つのデッキそれぞれからカードを引き、

それから、大きな利益に引き寄せられて、

AやBにばかり賭けるようになります。

しかし、AやBにかけ続けるのは勝ち筋ではない事に途中で気づきます。

平均的には30手以内にここまでの流れが起きて、

その後、プレイヤーたちはCやDに乗り換えていくというパターンが見られます。


ただ、リスク・テイカーの中には、

それでも時々、AやBからも試しに引いてみるという人も見られました。

そういう展開は100手ほど続き、 科学者がゲームの終わりを告げます。 

通常のプレイヤーだと、 アイオワ・ギャンブル課題の合理的な戦略に、そのうちたどり着く傾向があります。



【ギャンブル欲と神経系】

ギャンブル欲は神経系と強い関連性が見られます。

たとえば、脳の腹内側前頭前皮質が損傷しているプレイヤーや、扁桃体が損傷しているようなプレイヤーがこのゲームを行うと、

彼等の採る戦略はまったく異なったものになります。


彼等も、最初は普通のプレイヤーと同じように4つそれぞれからカードを取ります。

でも、ゲームが進むにつれて、

はっきりとAもしくはBを選好していくようになります。

彼等は、CやDよりもプレーヤーを破産に追い込むべく仕組まれている、AやBに惹かれるわけです。

当然、彼らはしばらくすると破産します。


そこで実験する側の人が彼らにお金を貸すと提案すると、

彼等はお金を借り、また同じような行動をとり続けます。


また、前頭葉に損傷がある人の中で、自分を「リスクをあまり取らない」と自称する人でも、

普通のプレイヤーの中のリスクを選好すると自称する人達よりも、はるかに頻繁にAやBを体系的に選ぶ傾向がありました。


このようなプレーヤー達はお金を失ってもそこから学ぶことができません。

また、リターンは理解できても、それを上回るリスクを理解できないわけです。


他にも事例はありますが、

これらの脳の領域・神経系が、投資に関する意思決定、

リスクとリターンのトレードオフを合理的に判断しなければいけない時に、

重要な役割を果たしているということが過去の研究によりわかっています。


【まとめ】

私達が合理的と考える行動は、

実際には、脳の様々な部分が複雑に干渉し合い、生じる結果なわけですが、

恐れが足りなかったり、欲が強すぎたりすると、

このバランスは崩れ、

(普通の人でも)後者のグループのような非合理的な行動へと繋がるわけです。

自身の感情を感じたり、コントロールする力を失えば、

人間の行動はより非合理になります。


株価が大きく動いたり、市場が混乱している時はもちろん、

イケイケで株価や資産価格がドンドン上がっている時にこそ、

自身の感情をコントロールし、

合理的な行動をとり続けることが大切だと私は思います。


いつもありがとうございます。

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