【5月7日 米国株式市場】
ダウ +0.66%
ナスダック +0.88%
S&P500 +0.74%
ダウとS&P500は最高値を更新。
小型株のラッセル2000は+1.35%。
4月の米雇用統計が予想外に低かったことで、
インフレの上昇や刺激策の縮小に関する懸念が和らぎ株価が上昇しました。
予想を下回る雇用統計が発表されると、
債券市場や原油先物市場などにも反射的な反応が広がりましたが、後半は落ち着きを取り戻しました。
【米10年債利回り】
10年債利回り 1.582%(前日比+0.021%)
予想外の雇用統計により一時1.4%台まで低下しましたが、
後半は戻し、やや前日より上昇ました。
【WIT原油先物】
WIT原油先物 64.82(前日比0.17%)
WTI原油先物も米雇用統計で急落した後、反発し上昇しました。
市場では、予防接種が広がりとともに、ドライブシーズンの復活が期待されるなど、夏の需要に注目が集まっています。
【S&P500マップ】
【セクター・個別株】
全てセクターが上昇。
特にエネルギー・不動産・資本財・素材・一般消費財セクターは1%以上あげました。
また、昨日はコロナ過で上昇していた株や、
低金利の環境で有利とされる企業の株も買われました。
個別株では、
エクスペディアが+5.24%。
赤字が予想よりひどくなく、収益も予想を上回ったことなどにより株価が見直されました。
決算が予想を上回ったスクエアが+4.19%。
ロクも予想を上回る決算と今後のガイダンスを発表した事により+11.55%の上昇となりました。
4月の米雇用統計は、
非農業部門雇用者数が前月比26.6万人増。
市場予想97.8万人を大幅に下回る結果となりました。
3月の雇用者数は91.6万増から77万人増に下方修正。
新型コロナウイルス流行前の20年2月に付けたピークからは、今もなお820万人の雇用が失われてています。
4月の失業率は6.1%。
予想5.8%を上回り、3月の6.0%から上昇しました。
労働力不足や原材料不足など様々な理由が考えられます。
労働者が不足する中、賃金や労働時間は増えています。
需要だけではなく、一部の企業経営陣が発言していた通り、供給にも問題があるかもしれません。
各メディアの報道も参考にしてみて下さい。
ロイター 「米雇用統計、4月は26.6万人増と肩透かし 労働力不足など逆風」
ブルームバーグ「米4月雇用者数26.6万人増、予想大きく下回る-失業率6.1%に悪化」
WSJ 「期待外れの米雇用統計、心配ご無用 今のところは」
【まとめ】
予想を下回る雇用統計の後、一時反射的な反応や動揺も見られましたが、
市場はすぐに落ち着きを取り戻しました。
米国の投資家はFRBがすぐに利上げするというを見通しを縮小しました。
今回の弱い雇用統計は、FRBが雇用市場の活性化のため、低い金利の政策を維持することを後押ししています。
低い金利は、株式市場が2020年3月のパンデミック時の安値から記録的な急上昇を促した大きな理由一つですす。
ここ数カ月の市場の最大の懸念は、経済の活性化が持続的なインフレ率の上昇につながり、FRBが対策を縮小せざる得なくなることでした。
CMEグループは、年内にFF金利が上昇する可能性は1ヶ月前の15%から7%に低下したとしています。
私は自身はS&P500に長期投資をしているので、
いつもどおり、雇用統計や経済指標、ニュース等を気にすることなく、資産配分を維持し投資を続けていきたいと思いますが、
アクティブな戦略を取る方にとっても昨日の雇用統計はあまり気にする事はないと思います。
そして、予想されていた通り、未来を折り込み「悪い数字で株価が上がり、良い数値で株価が下がる」やや天邪鬼な市場が始まりましたね(笑)。
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