【バリュー株はグロース株を上回る】
バンガード社のグローバルチーフエコノミスト
ジョセフ・H・デイビス氏が、先日モーニングスターのインタビューに答えていました。
ジョセフ・H・デイビス氏が、先日モーニングスターのインタビューに答えていました。
デイビス氏は、今後バリュー株がグロース株を上回る可能性について指摘しています。
以下、簡単にポイントをまとめます。
【デイビス氏の見解】
「私たちも正しいタイミングを計ることができない」
「ですが、将来的にはバリュー株が成長株を上回る可能性があります」
として以下のような理由を述べています。
として以下のような理由を述べています。
理由①マクロの要因。
経済成長の改善と実質金利の緩やかな上昇。
〇金利の低下とここ数年の低い金利環境はグロース株にとって追い風となった。
〇世界的な回復が見込まれていることもバリュー株に追い風。
経済成長の改善と実質金利の緩やかな上昇。
〇金利の低下とここ数年の低い金利環境はグロース株にとって追い風となった。
〇世界的な回復が見込まれていることもバリュー株に追い風。
理由②グロース株に対する過大評価。
〇最近起きた現象。過去数年間はそれほど過大評価されてきたというわけではない。
〇最近起きた現象。過去数年間はそれほど過大評価されてきたというわけではない。
といった理由をあげ、
「バリュー株は少なくとも10年間アンダーパフォーマーでした」
「今後数年間は、バリュープレミアムが実現する可能性が平均よりも高くなると思われます」
との見解を示しました。
【バンガードの予測】
米バンガードは、2020年12月31日時点で
今後10年間の年率換算名目リターン予測の中で、
米グロース株よりも米バリュー株のリターンが
米国株よりも、米国外の地域のリターンが高くなると予想していました。

3月にもデイビス氏は、
「市場の評価に確信があり、忍耐強い時間軸を持ち、高いボラティリティの中でも規律を保持できる投資家は、
リスク許容度に見合ったバリュー株へのオーバーウェイト配分を行う事で、リターン(α)を得ることができるかもしれない」
と発言しています。
【適応的市場仮説】
バリュー投資が上手く行くのは、割高株に手を出して失敗する投資家が多いからであり、
グロース株投資が上手く行くのは、成長を過小評価している投資家が多いからでもあります。
バリュー投資家とグロース投資家は、お互いに相手方の価格形成のミスを糧にして利益を得ています。
例えば、投資家がグロース株に群がり、
高すぎる株価(ミスプライス)が形成されれば、
市場が反転した時相対的にバリュー投資家優位を得ることができます。
仲間が増えている過程で、先に投資をしていた集団は大きな利益を得ることができますが、
仲間が増える勢いが止まると、反対側のスタイルに食われる立場に変わります。
直近のデータによって支持されている(人気がある)投資戦略は、
その前のミスプライシングを利用しつくし、イナゴの大群が草を食べつくした後の状態だった。となる可能性もあります。
過去3年の成績が素晴らしいアクティブファンドが、次の3年間も良い成績とは限りません。
【個人的な感想】
バリュー・グロースどちらが一方が優れているという話ではありません。
市場にはサイクルがあり、市場の変化に注意が必要だと私は思います。
去年のような相場がいつまでも続くのなら楽なのですが、残念ながらそうではありません。
「投資スタイル」や「セクター間」のパフォーマンスの違いや変化は、
市場全体に幅広く分散されたポートフォリオを持つべき、と私が信じる理由の1つです。
市場全体に時価総額加重で投資している投資家は、
市場の各セグメントがアウトパフォームしたり、アンダーパフォームすることで、
市場の各セグメントがアウトパフォームしたり、アンダーパフォームすることで、
時間の経過とともに発生する、自然なリバランスの恩恵を低コストで受けとることができます。
ですので、私はバリュー株がアウトパフォーマンスしても、グロース株がアウトパフォーマンスしても特に関係ありません。
私はバフェット氏が好きなので、どちらかといえばバリュー投資が好きなのですが、
自分の好みと実際の投資行動は別。と切り離して考えています。
私はこれまでどおり特定の戦略やスタイルに加重することなく、S&P500(VOO)に投資を続けていきたいと思います。
いつもありがとうございます。
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