キャッシュ・現金について

株式の下落や市場の先行きを予想して、

株式の比率を下げ、キャッシュを増やす事で、

資産価値を保全を計るという考え方があります。


最近「S&P500を売って現金比率を高めるべきでしょうか?」

というような質問を頂くことがあります。

この、質問に対して、おもしろいデータがあるので紹介します。


過去の米国株式ファンドのデータ 

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参考 S&P500の長期チャート

1973年~74年の米国株式市場暴落「直前」、

米国の株式ファンドは4%のキャッシュしか保有していませんでした。

各ファンドは、その後の「低迷期」に約12%までキャッシュの保有割合を高めています。


1982年からの「上層相場が始まる時」も、

平均的な株式ファンドは資産の11%をキャッシュで保有していました。

1988年でも約10%です。

しかし、

ITバブルへ向かい、市場が熱狂していた1998年になると

再び、株式ファンドのキャッシュ比率は、

4.6%と歴史的に見て低い水準にまで減少してしまいました。


残念ながら「逆・逆に」

(もちろん、中には賢明だった人もいるでしょうが)

過去の米国の株式ファンドマネージャー全体としてみた場合、

市場が大きく下落する前にキャッシュを増やしたり、

株価が下落した後にキャッシュを再投資する、

確固たる能力はなかったことがわかります。



S&P500インデックスファンドとの比較

この当時のモーニングスターによると

1987~1997年の標準偏差 

株式ファンドの平均        14.80
S&P500インデックスファンド  14.30

と、S&P500インデックスファンドは、平均的な(≒現金比率を動かしている)

米国の株式ミューチュアルファンドより、

結果的に長期的なリスクが低くなったというデータも残されています。


87年、ブラックマンデーの話

おもしろいのが87年の下落の時で、

平均的な米国の株式ファンドの下落が約ー28%だったのに対し、

S&P500は約ー30%下落しました。


しかし、S&P500インデックスファンドは、

下落前に株式ファンドより相対的に大きく上昇していた事、

そして、暴落後の回復幅も大きかったため、

年間では+5.2%のリターンとなりました。

株式ファンドの年間リターンの平均は結局+0.5%となりました。


また、その後1996年と1998年夏の下落の時は、S&P500の方が下落幅を抑えれています。



全てではないが、事実ではある。

もちろん、この10年間の結果が「全て」ではありません。

そしてバフェットやタレブ他、

この時期に成功したファンドもありましたから、

反論や反対意見等もあるかと思います。


ただ、この10年間の事も、1970年代~2000年にかけて、米国の平均的な株式ファンドの現金比率が「高値買いの安値売り」といいますか、

少なくとも、市場の先行きを予見して適切に現金比率を変動さえる事に成功したとはいない。(どちらかといえば株価の後を追って非効率な動きをしていた)

ということもまた紛れもない「事実」なわけです。


いくら合理的に見える意見や理論でも、実践できなければ意味がありません。

私は普通の方にとって、市場や株価を予測し、

それに合わせて現金比率を動かすのは難しいと考えています。


まとめ


もし、あなたの投資スキルが、

平均的なプロのマネージャーレベルなら、

適切な現金比率を「容易に」間違える可能性があります。

もちろん、上手く行く可能性もあります。


ただ、現金比率変更し、高値売りの安値買いを繰り返すと、

S&P500を黙って保有し続けた場合より、結局リスクが高くなる可能性があります。

またコストは確実に高くなりますので、リターンを押し下げる事にも繋がります。

これらの点も良く考えた上で判断して頂ければと思います。



私は資産配分を維持します。

私は、市場タイミングや先行きがわからないので、

特に予想基づいたり、タイミングを計って資産配分を変えたりはしません。


計画通りの資産配分を貫き、

今月も、株価がどうであれ、

いつもどおりバンガードS&P500ETF(VOO)に投資をします。


もちろん、他の方に考えを押し付けるつもりはありません。

各々いろいろな考え・スタイルがあるかと思います。

ただ、同じ投資家同士、

共にこの難局を乗り越えていきましょう!


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