「分散はフリーランチ」

「Diversification is the only free lunch」

直訳すると「分散は唯一の無料の昼食だ」

ハリー・マーコウィッツの有名な言葉です。


「フリーランチものなんてない」

そして、この言葉には、

「フリーランチものなんてない」(読み人知らず)

なんていう反論がよく続きます。


現実として、

分散は完全にフリーランチというわけではなく、

例えば、分散すれば

手数料が余計にかかってしまう場合などもあるので

それら反論には一理あります。


でも、それでも、

分散には大きなメリットがあると私は考えます。



分散のメリット

ポイントは二つです。

①「幾何平均」はリスク(標準偏差・変動)が少ないほど高くなる。

「補足」複利を計算するときは、算術平均ではなく幾何平均で考える事が重要です。

(この点には議論の余地があります。)


②将来は予測できない。

特に、長期的投資において重要な、

将来の「リスク調整済みのリターン」は予測ができません。


しかし、分散を使えば、

完全相関でない限り(相関係数が1を下回る限り)

「期待リスク」は下げることはできます。


期待リスクを下げる事により、

(予測ができない将来の)

「幾何平均」や「リスク調整済みのリターン」を向上させることができる

分散はとても重要な戦略となります。


相関係数は常に変化をしており一定ではない。

昨日、当ブログにて、

相関は常に一定ではない。変化を追って資産配分を調整すべきか?

という記事を書きました。


一言で言うと、

相関係数は常に変化をしており一定ではない。

という話です。


相関は高くても分散すべきか

分散がどれだけ効果をもたらすかは、

アセット間の相関やポートフォリオに組み入れるアセット数で決まります。

また、アセット間の相関が低いほど効果が高まります。


では、アセットの相関が高ければ、

分散する意味はないのでしょうか?


そんなことはありません。

一つおもしろい検証を紹介します。

00
アセットアロケーションの最適化 ポートフォリオの構築とメンテナンスのための統合的アプローチ」より引用

この図は、

ポートフォリオにアセットを追加した時の幾何平均を示しています。

1つのアセットの算術平均の実質リターンを5%、標準偏差を27%と仮定しています。


相関が低い幾何平均が途中で頭打ちなのは、

相関が非常に低いアセットを数多く見つけるのが難しいためです。


また、相関が高いアセット(0.8など)を

あまりに多く組み合わせても意味がない事もわかります。

(個別銘柄投資をしている方はイメージしやすいと思います)


だた、その一方で、(この仮定の元では)

例え、相関が高め(0.6~0.8)でも

単一のアセットよりは2~4つほどのアセットを組み合わせることで、

幾何平均が向上していることがわかります。



まとめ

適切な分散は将来の「期待リスク」を抑え

幾何平均を高めることが可能です。

また、完全相関でない限り(相関係数が1を下回る限り)

ある程度の効果を発揮します。


ただ、分散にはコストが多くかかる場合があります。

(個別銘柄に投資をして分散を計る場合など)

インデックスファンドを使うなどしてできるだけ低コストでの分散をおすすめします。


注意

分散投資は、必ず集中投資よりも

リターンが高くなるというものでも、

損失を100%防げるというものではありません。


ただ、必要以上に大きな損失を防ぐことには役立ちます。

分散されていないポートフォリオは、

壊滅的な損失を被る可能性も高くなります。


「今後10年は、投資による高いリターンを期待しづらく、

ダウンサイドリスクへの備えを常に意識する必要がある」

という見方もあります。


人によって、投資目標や許容リスクは異なりますが、

各々にとって

バランスのとれた資産配分・ポートフォリオ構築が大切だと思います。


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