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米国株の小型株プレミアムについて


1927~2015年まで米国小型株は大型株を年率3.3%上回ってきました。

(CRSPインデックスの上位50%と下位50%をサイズに分けて比較した場合)

シーゲル教授の研究によると

1926~2006年の小型株のリターンはS&P500指数を上回っていたことがわかります。

S&P500指数のリターン 10.26%
小型株          12.21%

ただし、小型株が目覚ましい利回りを記録した1975~1983年の期間を除くと、

S&P500  9.56%
小型株     9.61%

とほぼ差はなくなります。


米国小型株が市場をアウトパフォームする確率で見た場合

(CRSPインデックスの上位50%と下位50%をサイズに分けて比較した場合)


1年   59%
3年   66%
5年   70%
10年   77%
20年   86%

そのリターンの絶対値こそ小さいものの、期間が長くなれば市場平均を上回る確率は高くなる傾向にありました。




とある小型株の奮闘記

小型株が特に目覚ましい利回りを記録したのは1975年からの数年間ですが、

その、1975年前後にとある米国の小型靴メーカー、「ナイキ」に起こったエピソードを紹介したいと思います、


急成長する企業とリスク


日商を常に満足させておく必要がある。

だが、まず日商に支払うと言っても簡単な事ではなかった。

返済相手がだれであってもそうだった。

私達の資産や在庫は急激に増大しつつあり、そのため現金保有高がギリギリになってしまう。

成長する会社によってこれは典型的問題なのだが(中略)


もちろん、責任の一旦は私にもあった。生産を減らすなど考えもしなかったのだ。どんな状況であろうと、成長するか死ぬかのどちらかしかない。

耐えず保守的な銀行員をギリギリまでプッシュし、度胸試しのゲームに無理やり加担させた。

フィル・ナイト著 SHOE DOG より引用

何やら嫌な予感がしますね。

小さな成長企業の話を聞くとき、このようなエピソードは典型的といいますかつきものです。

1975年突如として状況が変わる

「ちくしょう。日商に返済しないと」

「向こう半年のキャッシュフローは安泰なのにこの支払いで何もかも滞るんだ」

社員「悪い知らせがあります、銀行が私達を見捨てました」

「バンクオブカルフォルニアが私達との取引中止を決定したのです。私にはお金がありません。社員に給料を払わなければなりませんし、他の債権者にも返済があります。この義務を果たさなければ私達は破産します」

「FBIに通告しなければならなかった。他に方法はなかった。つまりうちは(ナイキを)詐欺とみなしたんだ」


・・・・状況はお察しの通りです。


その後の展開や、より詳しく知りたい方は、

ナイキの創業者であるフィル・ナイト著した「SHOE DOG 靴にすべてを」~世界最高のブランド、ナイキ創った男~を是非読んでみて下さい。




米国小型株の特徴

さて、話を戻しますと、米国小型株には以下のような特徴があります。

〇レバレッジが大きい。
〇資本基盤が小さく、経済的な困難に対処する能力が低い
〇資金調達能力に限りがあるので、信用サイクルの変化に弱い。


〇利益の変動が激しい
〇収益力が低い(企業もある)
〇キャッシュフローの不確実性が高い
〇米国大企業(多国籍企業)と違い売上が北米など一部地域に集中している。

〇株の流動性が低い(取引が割高となることも)
〇ビジネスモデルの実勢が乏しい。ない。
〇経営陣や優秀な人材が不足(手薄)


それぞれについて詳しく説明するとさらに長くなるので紹介だけに留めますが、小型株のプレミアムを得るためには、投資家はこのようなリスクを引き受けなければなりません。


小型「グロース株」は大型株を下回ってきた?

1927~2015のフレンチファーマーインデックスで比較してみると

アメリカの大型株のリターンは年率9.8%なのに対し、小型グロース株のリターンは8.7%と下回っていました(小型株全体では11.8%)。

また年率リターンが低い事に加え、小型株全体の標準偏差が30%であったのに対し、小型グロース株の標準偏差は32%とさらにボラティリティが高くなる傾向がありました。


まとめ

これらの点から個人的には小型株、特に小型グロース株が私はあまりすきではないというのが正直なところです。

付け加えるなら、米国小型企業の情報手に入れづらく、普通の日本の兼業投資家にとって現地の実情はなかなかわかりずらいというものもあります。

ただ、この感想はあくまで私個人のものです。


上記のようなデータや他のデータなども見て、

小型株のリスクは許容できる。ので、市場平均をやや上回るリターンを狙いたいという方は小型株へ投資をしても全然いいと思います。

ただ、ご存知の通り、VTIとVOOだと小型株のウェイトの小ささなどもあり、ほとんどリターンに差がありません。

ですので、もし米国小型株プレミアムを狙いたい方は

〇バンガード・米国スモールキャップ・バリューETF   「VBR」
〇バンガード・米国エクステンデッド・マーケットETF 「VXF」

のあたりがおもしろいのかもしれません。

VBRは小型バリュー株を対象とします。VXFはS&P500を補完するために作られたETFです。

両方ともフォーブス誌2019年版「最優秀ETFリスト」に選ばれた優秀なETFです。


ただ、やはり私は不器用なので・・・

セクター型やスタイル型ETFでプレミアムを狙うよりも、バンガードS&P500ETF(VOO)に黙々と投資をしていこうと思います。

「自分、不器用ですから」


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