とある米国企業の窮地

米国のとある企業は、退職準備貯蓄制度において大きな問題を抱えていました。

すごく簡単にいうと、

給料の低い社員達がもっと制度に加入しないと、米国労働省の規則に抵触してしまい、全社員が拠出できる上限額が減ってしまうというものです。

そうだ!コンサルタントを雇おう!

そこで企業はコンサルタントを雇いました。

社員一人一人と個別に、老後の資金計画などを話し合い、どうにか説得して貰おうという試みです。

コンサルタントが調べたところ、この会社の社員の貯蓄率は非常に低く、年金資産の積み立ても不十分なものでした。

社員との面談で、最適拠出率を計算したところ、ほとんどの社員が拠出額の上限である15%の積み立てが最適という答えが導き出されました。



ふざけるな!生活できるか!(以下略)

もちろん社員達の反応は、もう察しはついているかと思います。ご想像の通りです。

元々給料が低く、家計のやりくりに苦労していた社員達にとって、

「拠出額を増やす=手取り収入が減る」という提案は最初から無理な相談です。

現実として、15%も手取り収入が減っては生活ができません。

コンサルタントとの面談を拒む社員もいました。

計画通り!

実はここまではコンサルタントTの戦略通りでした。

この会社と社員達にとって幸運だったのは、コンサルタントTには説得が失敗した時のために、もう一つの作戦「もっと貯めようプラン」を用意していたことです。


もっと貯めようプランとは、すごく簡単にいうと

「生活苦しいよね?大丈夫!もちろん今は無理に増やさなくてもいいよ。そのままでOKさ!」

「でも、次の定期昇給の時に拠出率を3%だけ増してみよう。」

「これを定期昇給の度に行うんだ。4回繰り返したところで引き上げをやめよう。」

というプランでした。


隙を生じぬ二段構え

最初は拠出率を5%上げましょうと提案し、

渋ったら「もっと貯めよう」プランを提案するという二段構えの作戦の効果は抜群でした。

なんと「もっと貯めようプラン」を提案した78%の社員がこれに同意したそうです。

中には今はまだ未加入だがこれを機に加入したいという人までいました。

コンサルタントTは意外とできるやつだったのです(笑)


個人的には、収入があがってもすぐに生活レベルを上げるのではなく、昇給した分は投資に回すというシンプルで割と王道な戦略に、「上限」も儲けたのがおもしろいアイディアだったと思います。

数年我慢すれば、それ以降は(より安心して)また昇給毎に少しずつ贅沢できるようになるのですから。もっと贅沢や消費がしたい方、生活レベルを一生低く抑え続ける事を苦痛と感じる方にも、効果的な作戦だったのかなと思います。

その後の成果は・・・

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最終的な拠出率に、驚くほど大きな差がついていますね。

助言を拒否した人、もっと貯めようプランを拒否した人の拠出率はずっとほぼ横ばいです。

コンサルタントの助言に従った人は1年目に5%ほど大きく増えたものの、そこで頭打ちとなりました。

もっと貯めようプランを選択した社員の拠出率は、約4倍へと増えていました。

退職するまでと考えるとたった数%でも大きな差になると思います。

後日談というか今回のオチ

この結果を見てコンサルタントは、バックアップとしてではなく、最初から全員に「もっと貯めようプラン」を勧めればよかったと後悔したそうです。

また加入率を左右する要因として、「仕組みがわかりやすいか?」「手続きが簡単か?」この二つが非常に大切だったそうです。

最も重要なポイントは、「必要な書類に記入をして提出するのを手伝うこと」だったそうです(笑)


個人的な感想

さて長くなりましたが、この話と結果を知った時の私の感想はすごくシンプルです。

「日本のあらゆる制度の仕組みも、わかりやすく、簡単に手続きができるようにして欲しい」

という事です。

(投資や税に関するものも、それ以外のものも、全てにおいて(笑))

基本的に何事も簡潔でわかりやすい方がいいと思います(^_^)voo


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