米国の古い投資本を読んでいると・・・

外国(米国外)の証券について触れられていない事に気がつきます。

1990年代までは、ほとんどの米国人は外国証券を、投機的で管理困難であるため、

適切な投資対象とは考えていなかったようです。


「当時の米国の個人投資家は財産のほぼ全額を国内投資に向けていた。」

と、ピーターバーンスタインは指摘しています。


1970~1993年までの株式市場

1970~1993年までのS&P500指数

配当込のトータルリターン  年率平均 11.7%
標準偏差(ボラティリティ) 年平均  15.6%

でした。

この当時の米国外の主要株式市場

ヨーロッパ、オーストラリア、極東をカバーするEAFE(モルガンスタンレー社が作成する指数)で追うことが出来ます。

1970~1993年までのEAFEは(ドル換算)

配当込のトータルリターン  年率平均 14.3%
標準偏差(ボラティリティ) 年平均  17.5%

リターンが高い一方で、日本や為替の影響も大きくボラティリティもやや高めとなっていました。




世界に目を向けた米国投資家

新興国を独立したグループとして考える方も多いですが、

アジア、ヨーロッパ、ラテンアメリカなど、その地域は様々で、図のようにそれぞれの国が非常に独立した傾向を持っています。

1990年代に入り、米国投資家は世界、特に新興国に目を向け始めました。

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1992年から1994年6月までの18か月の間、

新興国市場は米国市場に比べて非常に収益率が高く、

月率」でS&P500の何倍ものリターンを投資家にもたらしました。

なぜ、当時の米国投資家が新興国に夢中になったのかがわかりますね。


この8か月後・・・

メキシコ危機により、メキシコ市場が60%ほど暴落します。アルゼンチンも続いて失速します。

1995年2月の時点で、13カ国の平均収益率は月率1%にまで低下します。

最もパフォーマンスが高かったフィリピン市場も3%まで下落しました。


また、図の上の方にかろうじて生き残ったアジアの国々には1997年以降さらなる試練が待ち受けているのですが・・・

長くなりますので今回は触れるだけとさせて頂きます。

(ちなみに、S&P500は1995年から、その後5年間に渡って年間20~30%の急成長を見せました)


まとめ

今回私が伝えたかったのは、

高いリターンに目を奪われて、流行りの市場に飛びつくと痛い目を見ることがあるという事です。

米国、EAFE(米国除く先進国)、新興国・・・

それぞれいい時期もあれば、悪い時期もあります。


1990年代に入り、毎月高騰していく新興国市場の虜になった米国投資家の末路を想像してみて下さい。

彼等の多くは、動かずに黙ってS&P500に投資を続けていた方が、結果的により多くのリターンを手にする事が出来たでしょう。(たった18か月間も待てなかったのです)


勘違いしないで欲しいのは

「新興国や先進国がダメ」「S&P500」がいいと言っているのではなく、

市場の流行や調子に合わせてコロコロ流されるのはあまりよくないという事です。

もちろん上手く行くこともあるでしょうが、動くことで市場を下回る可能性も出てきます。またコストや税金面でも不利も生じます。もし動く時は慎重に判断しなくてはなりません。


ただ、特に初心者の方、これから投資を始める方は

一度、目標や理想とする資産配分を決めたなら、市場や流行り、周りの意見に流されず

その配分を維持し続けることをお勧めします。


最終的には自分の意見を貫くことが、長期投資、国際分散投資では大切だと思います。


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