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今日はロックフェラー財団やマッキンゼーなどの名だたる投資家から資産運用を委託されていた

グラナイト・キャピタルのデービット・アスキンを紹介します。

テーマは「レバレッジ」

最近レバレッジについてちょっと考える機会があったので書いていこうと思います。


意外かもしれませんが、私はレバレッジを完全に否定しません。

例えば、不動産投資やある程度の事業を始める時にはレバレッジは不可欠ですし

特に早く資産を増やしたい人にとって「魅力的」な手段であることは認めます。


以前紹介した、ハーバード大学基金もレバレッジを使用した戦略をとっていました。

①キャッシュに対する目標資産配分をマイナス5%に
②大規模な資金の借り入れ

これにより、1997年6月時点でハーバード大学の120億ドルの基金は

レバレッジを用いて、290億ドルのロングポディションと170億ドルのショートポディションを維持していました。

と、いってもリスクも大きいので

私自身は株式で使用する気はありませんし、SPXLの購入予定もありません(笑)。

また、初心者が安易に手を出すのもお薦めしません。

バフェットやマンガー始め、否定的な意見を言う著名投資家も多いと付け加えておきます。

(ただしマンガーは若い頃レバレッジを使って儲けていました(笑)。)




グラナイトキャピタル

さて前置きが長くなったので本題に入りましょう。

グラナイトキャピタルのアスキンは、

モーゲージ債デリバティブの価格にとあるアノマリーを発見し、

ヘッジを行いレバレッジをかけるという洗練された戦略をとっていました。


低ボラティリティにもかかわらず、2ケタのリターンを生み出したグラナイトキャピタルは

ロックフェラー財団やマッキンゼーなど著名な投資家からも資産運用を受託していました。


アスキンがとった戦略や投資した債券については、長くなるので今回は省略しますが、

最終的には6億ドルに対して約2.5倍のレバレッジをかけ、20億ドルのポディションをとっていました。

結論からいうとこの6億ドルを一瞬で全て吹き飛ばします(正確には数週間)


原因は

1994年初めのFRBによる金利引き上げでした。(割とタイムリーな原因ですね)

アスキンのポートフォリオは、金利上昇による市場の混乱を乗り切ることができませんでした。

良好な金利環境下では完全にヘッジされていた(かに見えた)ポディションは、

急な債券下落相場において機能を失い

損失が膨らむ→投資銀行が債券の差し抑え→カバーするためにポジションを売るという悪循環に陥り、

レバレッジの高さと構造上の脆さから

ほんのわずかな期間に資産と地位と職を全て失いました。


ちなみにアスキンが

レバレッジをかけていなかったら

実は1994年の債券市場の大混乱を切り抜けることが出来た。

・・・というか長期的にはダメージを受けなかった可能性があります。


レバレッジをかけた20億ドルのポートフォリオで30%の損失を出すと、6億ドルのエクイティが消え去ってしまします。

しかし、レバレッジをかけていない6億ドルのポートフォリオなら、30%の損失を出した時、1.8億ドルと大きく資産を失うものの、

投資家やファンドは生き残り、再起の機会を得ることが出来ます。


今回のオチ・後日談

アスキンのファンドが破綻した後、清算のために投げ売りされた債券や、途中アスキンが底値で手放さざるえなかった債券の価格は・・・・

その後速やかに回復していきました。

レバレッジはポートフォリオの利益を増幅すると同時に、

損失を与える可能性を有していることを忘れてはいけません。

通常時にはとても有効だったアスキンの戦略もちょっとした(普通にしてれば耐えれるレベルの)想定外の事体が起きただけで、意外なほどの脆さで崩れ去っていきました。


今回は失敗例を紹介しましたが、成功した例もまたあるでしょう。

私自身はレバレッジを使う予定は全くありませんが、

もしレバレッジを使おうという方は、十分に注意してレバレッジを用い、

ポートフォリオの中に文字通り致命傷となるくらいまでの、過剰なリスクを持ち込まないようにしましょう。

初心者の方は原則的に使わないことをお薦めします。




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