S&P500投資やパッシブ運用のインデックス投資を否定する意見として

「アクティブ運用の一般的な投信は、インデックスファンドに比べてリスクが低い」

「リスクが低いので、インデックスファンドにリターンが勝てないのは当然だ」


というものがあります。


今日のテーマはインデックスファンドへの有名な批判のうちの一つです。

上記の批判は米国でも度々議論されているテーマなのですが、

S&P500投資家としてはとても興味深い話なので取り上げたいと思います。

S&P500や米国投資家に限らず、インデックス投資家やアクティブ型の投信などに投資をしている方にも参考になるかと思います。


まず、この主張がピンと来ない方のために解説しましょう。

株式ファンド(アクティブ運用の投信など)はある程度キャッシュを保有している。

基本的にインデックスファンドは定義上キャッシュを持たずほぼ全額株式などに投資されているので、

市場全体が下落する時などのリスクに対して、(キャッシュを持たない分)相対的により大きな影響を受けることになる。

簡単にまとめるとこんな感じです。

またアクティブファンドの保有するキャッシュは、

「優秀な」「プロの」「賢明な」ファンドマネージャーが効率よく運用・調整しているので

市場の下落を予測して株式を減らし、キャッシュを増やすなどして

投資家や顧客の資産の価値を保全できる。

とも主張しています。




一見、合理的にも見えるこの批判ですが・・・・

パッシブ運用のインデックスファンド・・・

ひいてはりんりのS&P500ETF(VOO)に対するこの批判

さてどうやって切り崩していきましょう・・・

と、考えるまでもありませんね(笑)。

勘のいい方ならもうおわかりかと思います。





問題は「ファンドマネージャー」


ファンドマネージャー全体として考えた場合、

市場が大きく下落する前にキャッシュを増やしたり、市場が下落したあとにキャッシュを再投資する合理的な能力はないという研究結果があります。


いくつか例を紹介します。

〇1973年から1974年の市場暴落直前には、

アクティブファンドは資産のうち4%ほどしかキャッシュを保有していませんでした。

そして暴落後の低迷期に約12%までキャッシュの保有割合を高めています。

これでは先程の主張どころか、全く逆の事をしています。


「1998年のS&P500チャート」(ヤフーファイナンス参照)


0001


〇1988年の時点で株式ファンドは資産の約10%をキャッシュとして保有していました。

しかし1987年のブラックマンデー以来の急激な下落となった、1998年中頃の下落直前の時点で、株式ファンドの現金比率は4.6%にまで減少していました。

それまでの上昇相場の影響もあり、下落直前には歴史的に見てもかなり低いキャッシュ比率となっていました。



言うは易し、行うは難し

もちろん全てのファンドやマネージャーがこうだったとは言いません。

優秀なファンドや人物ももちろんいたでしょう。

しかし、先程の例のようにファンドやマネージャー全体として成績を過去のデータを振り返ると、

アクティブファンドやマネージャーは「暴落や下落直前に合理的な投資判断や行動ができている」

とは決して言いえない状況です。

確かに理論上は合理的にも見える批判ですが、

実際それを行うとなると「未来の予測の難しさ」「勝ち組ファンドやマネージャーを選ぶ難しさ」「マネージャーや市場の心理的な影響」など様々な問題が襲い掛かります。

結論

確かにアクティブ運用で現金比率等を自由にコントロールすることでインデックスファンドよりリスクを下げることは理論上・理屈の上では可能かもしれないが・・・

(ごくまれにバフェットのような天才的なアクティブ投資家はいますが・・・)

現実としてそれができるファンドもマネージャーはかなり少ない。

私にもあなたにも、将来の勝ち組ファンドや、それを実行可能な優秀なマネージャーを確実に100%選択することなどできない。

よってこのインデックスファンドについての批判は、

現実的な批判ではなく、あくまで理論上は可能というだけの理想論にすぎないとりんりは考えます。

ファンドやマネージャー選択リスクや、手数料等も考慮すれば、全くもってインデックス投資の優位性は揺るぎません。


というか今回のオチ

そもそもの主張では「リターンは勝てない」ものの「リスクは低い」という事でしたが、

市場下降期の「米国市場平均VS投信」の比較では、

少額のキャッシュポディションを持つ一般的なアクティブ型の投信よりも(現金を全く持たない)市場平均の方がリターンの変動が小さくなる傾向がある(リスクが低くなる)

とボーグル氏は分析しています。

この分析はあくまでも米国の話ですが

「リターンは勝てない」うえに市場下降時の「リスクでも勝てない」というのは悲しい話です。


「アクティブ運用+ポートフォリオ内の5~10%程度のキャッシュポディション変化」では

「インデックスファンド」&「S&P500ETF(VOO)」の牙城を突き崩すのは難しいようです。

今月も私のやるべきことは一つ。

批判や周りの意見に流されず、シンプルに

S&P500ETF(VOO)に投資します。




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