投資を始めようとする時、個別銘柄や投信の商品を選ぶ前にまず決めるべきことがあります。

それは資産配分(アセットアロケーション)です。

例えば「株式に50%、債券に50%投資する」というように、

投資資金をどの資産にどう配分するかを決めるということです。

バフェットの師、ベンジャミン・グレアムは、投資資産をどのようにアセットアロケーションするかが、最初の投資判断であるべきと考えていました。

また機関投資家が運用する年金基金のトータルリターンの差のうち94%がアセットアロケーションの差で説明できるという研究結果もあります。

つまり、「どの会社に投資しよう?」「どのファンドに投資しよう?」という問題よりも、

株や債券に「どう資産を配分するか」という問題の方が重要ということです。



アセットアロケーションの歴史は古くタルムード(ユダヤ教の法典)には

「富は常に3分法で保有すべし、すなわち3分の1を土地に、3分の1を商品に、残る3分の1を現金で」と記されています。

現代の「モダンポートフォリオ理論」の最も広い定義によると、株・債券・現金だけでなく、国内外のあらゆる証券・空売り・為替・金など金融市場で取引される全ての商品が分散の対象となります

そして厄介な事にアセットアロケーションに関しては様々な理論や哲学があり、明確な答えは存在しません。



私はほぼ全ての資産をS&P500ETF(VOO)に投資しています。

ですので株式(米国株)にほぼ100%アセットアロケーションしています。

(いずれVOO90%、BND(債券)10%くらいにしようとは思っています)

私はこの資産配分にある程度の自信があるのですが、もし私が90歳を越えてもこの資産配分を維持しているかと問われれば、おそらく「NO」でしょう。

またリスク許容度の低い方には、いくらS&P500ETF(VOO)バカのりんりでもこの資産配分をそのままは薦めないと思います。(たぶん・・・)

アセットアロケーションの理論や分析を全て語るには長くなりすぎますので、今回は的を絞っていきたいと思います。

あくまでもアセットアロケーションを決めるうえでの参考の一つとしてとらえてください。




今回のアセットアロケーション記事の対象者は

〇これから初めて投資や資産運用をしてみようと思っている方
〇投資を始めて、資産を積み立て中の方
〇そして引退前後の方

ほぼ全ての方の参考になるかと思います。

自分自身の以下の能力と相談しながら調整することをお薦めします。

①リスクをとる能力(財政状況、寿命、家族、住宅ローン、学費、貯蓄など)
②リスクをとる意欲(好み、性格など、純粋にメンタル的要素)


リスクと資産配分

今回はリスクに注目して見ましょう。

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注)期間内のリバランスは行わないものとします

りんりのブログお馴染み、「りんりの投資ノート」です。

読者の方はご存知の通り私はパソコン(というかIT全般)が本当に苦手で、未だエクセルすら使えません。汚い字で本当にすみません。

でも大切なのはそこではないので(言い訳)

早速解説していきたいと思います。

1926年~1997年までの米国市場のデータです。

この期間、米国株式市場は三年半に一回のペースでマイナスリターンとなっています。

表は右から株式と債券に配分した割合に応じて、損失を出した年数、その一年当たりの平均損失。

そして、大恐慌後の最悪の3年間と1974年の暴落(バフェットでも普通株式で1200万ドルの含み損を出した)の時の損失の割合を示しています。

注目すべきは、1930~1932の米国市場最悪の3年間のアセットアロケーションごとの損失の差です。

株式のみのポートフォリオはー61%と恐るべき暴落をしています。

一方債券を加えたポートフォリオはその比率に応じて、下落をかなり抑えることに成功しています。

債券40%のポートフォリオでは損失は約半分に、債券80%では損失はなくむしろプラスとなっています。

あまり知られてはいませんが、実はこの3年間、債券価格は実質16%上昇しているという点も特筆すべき点でしょう。

リアルに自分のポートフォリオが3年に渡ってー60%まで下落し続けたら・・・-30%なら・・・などと考えながら自分の「リスクをとる能力」「リスクをとる意欲」と向き合ってみることをお薦めします。


自分のリスク許容度が低くても、何も恥ずかしいことはありませんし、誰に恥じることもありません。

保守的であることは賢明な判断であり、それを認めることは勇敢でもあります。

自分のとれるリスクに合わせてアセットアロケーションすることをお薦めします。


年齢や投資期間、収入などに合わせて、時間とともに比率を変えていくという選択肢も合理的だと思います。

最悪なのは

本当はリスク許容度が低いのに強がったり、周りに流されて限界を超えて投資をして、

開始時はリスクをとって勇ましく投資したものの、暴落時に耐えれなくなり、「底値で売ったり」「投資を辞めたり」「自暴自棄になったり」・・・などなど

新小岩方面に向かうのも絶対ダメです。

身の丈にあった投資は、当たり前のようで、実は最も長期投資を成功させる重要なカギなのかもしれません。


これらの事例は、債券が株式より優れた投資対象であることを示しているのではありません。

(過去の米国株式の実質リターンは年率約6.7%、一方債券は3.5%程度です。)

通常時はむしろポートフォリオのリターンの足かせとなる可能性がある債券ですが、暴落時は表が示すとおり、素晴らしいクッションとなります。

要するにバランスが重要なのです。

そのちょうどいいバランスは人それぞれ個人差があり難しいところです。




と、このまま正解は個人差で終わらせてしまってもあれなので・・・

今日の最後はインデックスファンドの父ボーグル氏の言葉で締めくくりましょう。


「若い人は100%株式でもよい」

「私は株式と債券、50%:50%の割合でインデックス運用している。88歳になるがこのアセットアロケーションに満足している。」

「しかし、株式を保有しすぎたと不安になるときと、株式が不足していると感じるときは五分五分だという事を告白しよう」


バンガードの創始者ジャックボーグル氏ですら、70年近く投資を続けてもなお迷い、不安に感じていたのですから、我々も迷って当然なんです。

未来は誰にもわかりません。

まずはそれを心にしっかりと留めましょう。

でも投資をしなければ、複利によってもたらされる長期的なリターンを手に入れる事は絶対にできません。

その道しるべとしてボーグル氏は個人投資家に素晴らしく合理的なアドバイスを残していきました。

(ボーグル氏は「株式60%債券40%」を薦めつつも)

「50:50から投資を始め、それぞれ20%~80%の割合で調整をしながら自分に合うアセットアロケーションを決めてみてはどうか」
と提案していました。

私はこれが、株と債券のアセットアロケーションを決めるうえで多くの人にとって有効な決め方ではないかと思います。  


以下余談。今回のオチ。

ボーグル氏はもう一つ大切な、とても大切なことを語っています(笑)

「投資期間が長く、かなりの胆力と度胸のある投資家、つまりその時々の市場の暴落にも動じない勇気のある投資家は、S&P500インデックスファンドに100%アロケーションすることが良い選択となるだろう」

大事な事なのでもう一度言います。

「S&P500に100%アセットアロケーションすることが良い選択!!」

ただし・・・この発言には続きがあります。

(リスク調整後では60:40のバランス型の方がいい・・・、困難な時期はバランス型は優れた防衛策になる・・・・投資期間が限られている時はバランス型方が・・・以下略)

やはりボーグル氏は株と債券のバランス型の方が個人投資家にお薦めのようです。(涙目)





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