DSC_0061

画像はジェレミー・シ―ゲル著 株式投資 参照

前回、前々回はアセットアロケーションについて、特に初心者の方やこれから投資を始める方を対象に記事を書いてきました。

アセットアロケーションを決める際の3つの判断


本日もアセットアロケーションを決めるヒントを過去のデータを基にご紹介していきたいと思います。


まずは記事の一番上の表をご覧ください。

これは過去200年の株式と債券の利回り実績をもとに、株と債券の比率を変化させた場合のリスク・リターンを保有期間ごとに示したものです。

一応見方を説明すると、

縦軸がリターン(平均年率実質利回り) 横軸がリスク(平均年率利回りの標準偏差)です。

(横軸の曲線の横幅があるほうがリスク(変動値)が大きいことを表しています。)

また、

各曲線の一番下にある「」マークは全て資産を債券に投資た場合のリスクリターン

曲線の一番上にある「×」は全て資産を株式に投資した場合のリスクリターンです。

各曲線の「」はもっともリスクが最小になる比率を示したものです。


さて感想はいかがだったでしょうか?

肝心のシーゲル教授は、「この項は高度な内容を含んでおり読み飛ばしても問題ない」と注釈をつけております。

ですが、とても参考になる興味深い項ですので、投資をしたことがない方でもわかるようにできるだけ簡単にまとめます。


まずは簡単に表のポイントをまとめます。

〇短期投資の方が長期投資よりリスクが大きい(但し高リターンを狙えるかも)

〇長期間投資することでリスクは低くなる。

〇以前も紹介した通り、株の長期投資の平均リターンは7%くらいに落ち着く。

〇債券の平均利回りは株式に劣るが、運用資産全体のリスクを低くすることができる。

〇また債権のみに投資するよりも、株と組み合わせた方がリスクが低くなる

〇長期では株の方が債券よりリスクが低くなる

〇リスクが最小になる株と債券の比率は投資期間によって変わる。






それでは簡単にポイントを押さえたところで、ここからが本題です。

以前の記事で初心者の方やこれから投資を始める方のために投資計画の建て方を紹介しました。

投資計画をたてるポイント


その記事でも書きましたが、個人投資家は性格や年齢、環境など各々がとることができるリスクの許容範囲は異なります。

当然ですがそのリスク許容度によって株と債券の理想の保有割合は異なります。

そこで今回はリスク許容度によって個人投資家を4つのタイプに分類します。


「超保守派」 利回りは求めず最小リスクを優先する
「保守派」  リスクを抑えながら、ある程度の利回りを得ようとする。
「リスク容認派」 一定のリスクを負いつつそれ相応のリターンを狙う
「リスク選好派」 最大リターンを追求しそのためにリスクを負う事も辞さない


さてあなたはどのタイプでしょうか?

完全に一致しなくても自分に似ていると思うタイプを参考にしてみてください。


また表の曲線からもわかるように、投資する期間によっても理想の株と債券比率は変わってきます。



今日の結論、株と債券の理想の比率をまとめます。

過去200年のデータを基にそれぞれのタイプと投資年数ごとに株に何%投資すればよいかを「」内の%で示します。(残りの%は債券へ)


超保守派 「1年=9%」「5年=22%」「10年=39.3%」「30年=71.4%」  
保守派  「1年=25%」「5年=38.7%」「10年=59.6%」「30年=89.5%」
リスク許容派 「1年=50%」「5年=61.6%」「10年=88%」「30年=116.2%」
リスク選好派 「1年=75%」「5年78.5%」「10年=110.1%」「30年=139.1%」



例. 超保守派の方が1年間投資をする場合の理想のアセットアロケーションは(株式9% 債券91%)
となります。

保有期間が長くなるにつれて、望ましい株式の保有比率は高くなります。

また投資期間と許容リスクによっては100%以上株式に投資すべきという驚くべき研究結果がでております。

「株式100%以上」つまりレバレッジ(他人資本・借入金・信用取引など)を使う事により、自己資本の100%以上株式のアセットアロケーションを作ることができます。

長期で見れば株は債券より安全なので100%以上株式という選択肢は、合理的で効率がいいと過去200年のデータ上では正当化できます。





とはいえ、初心者の方やこれから投資を始める方にはいきなりレバレッジを使って株式を購入するのはオススメできません。

私自身は使っていませんが、レバレッジには一定の理解はあります。

無謀で無茶苦茶な戦略や商品じゃない限り、レバレッジを使った投資はありだと思っています。

ただ「資金が少ない」「早くお金持ちなりたい」という気持ちはわかりますが、知識や経験のない方は、充分に投資を勉強し実践してからレバレッジ使うか考えていくようにしましょう。

「千里の道も一歩からです」

安易な気持ちでいきなり上級者向けの登山ルートに登って遭難するより、まずは初心者用の優しいコースからチャレンジしてみるのをオススメします。

初心者の方でもインデックス投資など、自分能力に合った適切な投資を行えばプロに近い運用成績を残すことも可能です。

ですので、以前の記事でも述べたように無理をせずゆっくりと資産を増やしていきましょう。


また、逆に超保守派の方でも元本割れが怖くても何も恥じることありません。

流行に流されたり、無理して自分に合わないリスクのアセットアロケーションをとるより、胸を張って自分に合った資産配分をしましょう。


今日のデータはあくまでも過去200年のデータです。未来はどうなるか誰にもわかりません。

またアセットアロケーションに完全な正解はありません。人の数だけ各々に合ったアセットアロケーションがあります。

しかし、地図も目印もなく自分の勘のみで山を登るよりは、遥かに合理的な一つの指針となるデータだと思います。



ちなみに私は10%の現金以外、S&P500ETF(VOO)つまり米国株式に90%のアセットを集中しています。

何も知らない人からすれば、資産の90%が株式(しかも米国)というのは一見非常にリスクが高すぎるように思えますし、「こいつバカなんじゃねーの?」というくらいシンプルなアセットアロケーションです。(債券も国内株式もリートもありません)

しかし、過去200年のデータを分析すれば(私は30年以上保有することが前提なので)意外と低リスクかつある程度のリターンを期待できることがわかります。

これが現時点では一番私に合っている(と思われる)理想のアセットアロケーションです。


みなさんも(特に初心者の方や投資を始めたばかりの方)自分の一生懸命考えたアセットアロケーションに胸を張り、周りに流されず投資していきましょう。










↓もしよろしければ一日一回応援クリックして頂けたら励みになります↓

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村


米国株ランキング